小説・一般10.「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」下巻 富野由悠季 角川スニーカー文庫
これは面白かった。腐敗した官僚政治に立ち向かった青年の物語として、悲しい結末に胸を打たれます。腐っているとはいえ、巨木はなかなか倒せないよねえ。それがつらい。
ハサウェイがいい奴の分だけ、彼の敵にならざるを得なかったケネスの苦痛、仕事として閣僚たちを守らねばならず、いいように利用されて・・・。
一番気の毒なのは、ブライトとその家族で、これが軍に身を置くと言うことなんだなあ、と思うと、同情を禁じ得ない。ハサウェイのことを知った後のブライトがどうしたかというのが、具体的に描かれていないところがよかったです。あとは想像するしかないという。
テーマ的にも、今こそ読むべき作品だと思いました。100年後の未来のために、今、なすべきことを考えつつ。これって、「F91」に続いていくのかな〜? と思ったので、そのうちにそっちも読んでみたいと思ってます。楽しみです。
機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ〈下〉 (角川文庫―スニーカー文庫)
- 作者: 富野由悠季,美樹本晴彦
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1990/04
- メディア: 文庫
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