萩尾望都の初期短編集。「ルルとミミ」を読んだ勢いで買ってきたけど、やっぱりこっちも全部、既読作品で、昔、さんざん読み尽くしているので、新しい感想が出てこない。
ただ、やっぱり萩尾先生のマンガでも、今の視点で見ると古くなっちゃうんだなあ。としみじみした。「赤っ毛のいとこ」なんか昔は結構好きだったんだけど、こういう学園もののラブコメになっちゃうと、やっぱり70年代だなあ。と思う。
割と、今の感覚でも読める名作だなあ。と感じるのは、「みつくにの娘」みたいな民話風の物語と、あと「十年目の毬絵」が印象に残る。
「十年目の鞠絵」が持っているテーマって、古典文学に通じるものがあるよ。私的には夏目漱石の「それから」を思い出す。青春時代を共に過ごした彼らの十年後・・・。ここに描かれる島さんが、とても好きです。
「風と光の中」や「影のない森」も今でも通用するかも知れないが、狂気の匂いがする作品だから、私はあんまり好きじゃない。怖い。
- 作者: 萩尾望都
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/10/13
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- 作者: 夏目漱石
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