星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「トラップ一家物語」第4話

第4話「26人目の家庭教師」

思いの外、よくできているなあ。と思うのは、母親不在のこの物語では、大人たちと子どもたちとの間の交流が上手くできていないだけで、大人側の言い分もわからないわけではない。と思えることで。

家政婦長のマチルダ夫人にせよ、トラップ男爵にせよ、「子どもたちを厳しくしつけることこそ大事」と考えているだけで、決して悪い人には見えないから。まあ、小さい子ども目線で見れば、かなり怖いおばちゃんかも知れないけどねえ。マチルダ夫人のこの厳しさは、「ハイジ」におけるロッテンマイヤーさんの位置づけになるのかも知れないな。と思った。

悪い人ではないけど、「しつけこそ大事!」の人なんだわ。ある意味、母親の「暗黒面」を象徴しているようなキャラなのかも知れない。

それに対比する形で描かれるフロイラインマリアは、「人を裁く前に、何故そうしたのか、もっと話をちゃんと聞くべきです」と、子どもたちの言い分を聞こうとする。

叱られることを恐れるあまりに、何も語ろうとしなくなった子どもたちに優しく話しかける姿が、なかなか感動的。

「この家に必要なのは、家庭教師ではなく、母親よ」との言葉通り、マリアは、そうやって子どもたちに必要な「優しい母親」の役割を果たしていくんだろうなあ。と思えるから。

閉じた社会に現れる外世界からの訪問者。というマリアの今後の活躍に期待します。

しかし、小さいマリアの症状は、こうしてみると、完全に拒食症なんだね。ものを食べられずに、食事を全部捨てちゃって・・・。実の父親が、娘のそう言う症状に全然気づいてないというのも、問題あるし。どうなることかと思って、続きを楽しみにしてます。次回を待ちます。