星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

米たにヨシトモ監督 「劇場版 TIGER & BUNNY The Beginning」

映画5.米たにヨシトモ監督 「劇場版 TIGER & BUNNY The Beginning」(日本・2012)

テレビシリーズは、全話視聴済みです。劇場版は未見だったので、初めて見ました。

予備知識として、テレビの総集編+オリジナルの新作・・・と聞いていたので、そんなに期待してなかったのだけれど、これは面白かった。

最初のうちこそ、テレビシリーズをつなげて、まあ、若干、オリジナルの補足が入っているかな? と思っていたんだけれど、後半は、はっきりと新作になったし、全体的につなげ方が上手かった。これは脚本の人が見事だと思う。

虎鉄をメインにしたドラマの作りは、彼の奥さんへの愛、娘への愛が伝わって、なんだか泣ける展開になっていました。冒頭から、奥さんへの想いが全開だから、亡き妻の忘れ形見である娘を彼がどんなに大事に思っているのか伝わる。

だから、娘を助けてくれたバーナビーへの感謝が伝わるし、その一方で、バーナビーは、バーナビーの立場で、親子の絆を大切にしているのがわかる。

「あなたは、息子さんにとって、たった一人の大切なお父さんなんですから」

逃げ遅れた父親と息子を助けたバーナビーが、彼らにそう告げるセリフがあって、両親を殺されたバーナビーにだけ言えるセリフなんだと思った。

腐女子向けサービスもそりゃ入っていたとは言えるけど、基本的には、これは家族の物語であり、友情の物語なんだな、という感じがした。

バラバラだったヒーローたちが、「おまえ、いいとこ、あるじゃん?」みたいに虎鉄のことを見直していって、まとまる感じが、よくできてました。こういう物語は、結構好きです。いい作品だったと思います。

この調子なら、今度の新作も楽しみです。近いうちに見に行けたらいいな、と思ってますが、さて。