星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

本多猪四郎監督 「ゴジラ」(日本・1954)

映画15.本多猪四郎監督 「ゴジラ」(日本・1954) *60周年記念デジタルリマスター版

最初の「ゴジラ」は、社会派ドラマだったのだと、昔から聞いていたので、どんな作品なのか興味があった。放射能を帯びたゴジラが東京を襲うと言うことで、ガイガーカウンターを持った調査班が、放射能測定をしている映像とか貴重だと思う。

面白かったのは、国会のやりとりで、「国民に真実を告げるべきだ!」と叫んでいる女性議員の様子。今も昔も、人間って変わらないなあ。

昭和初期の人々の様子がきちんと描かれているのも興味深かった。昔の日本人の姿って、なんか本当に普通にアジアしているなあ。と思って。身なりとか生活ぶりとか。どこまできちんと当時の様子を再現しているのかわからないんだけど、今の日本とは全然違うから。

基本的には、東京湾に怪物が現れて、さあ、どう対処するか? という危機管理テーマの物語でした。水爆実験から生まれた生物を、さらに強力な兵器で倒していったら、その戦いはいつ終わるのかという・・・。

ゴジラ」の元ネタは、「原子怪獣現る」という映画らしいんだけれど、その映画の更に元ネタは、レイ・ブラッドベリの短編小説「霧笛」だと聞いていて、ちょうどその短編を読んだばかりだったので、くらい海の底に過去の恐竜の生き残りがいたという設定が、生々しく見えました。この作品でも、解説として科学者がそう説明しているのね。

ブラッドベリの小説の中で、恐竜は、あっという間に人間の造った灯台を崩してしまう。そのイメージからゴジラが発生してきたというのは、確かに恐竜を求める男の子のロマンだったのかも知れないなあ。と思いました。

http://www.godzilla1954.jp/