星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「xxxHOLiC・戻〜ホリック・レイ〜」第2巻 CLAMP

コミック37.「xxxHOLiC・戻〜ホリック・レイ〜」第2巻 CLAMP 講談社コミックス

古本屋で購入。もう、買わなくてもいいかな? と思っていたぐらいで・・・。

とりあえず、読んでみたけど、最初の話である夜雀と山狗の話はいいとして、どうも、後半の「300円交換」の話が気に障る。自分の持っている100円玉3つと相手の持っている100円玉3つを交換するのが流行っているという設定だけど、その発想自体は面白いとしても、「交換すると相手にすごいことが起きるんだよ」という理由で、人間がそんな交換をするだろうか? と。私だったら、嫌だよ。

私にも相手にも、「すごいこと」なんて起きて欲しくないと思うのが人間心理じゃないのか? みんな、普通は「平穏無事」が好きなんであって、何がすごいのかは知らないが、「何も起きて欲しくない」というのが本音だろう。たとえ、「呪い」だとしても、そんな呪いを相手にも自分にもかけたくないよ。

神様に祈るのは、「何事もおきませんように」という切実な気持ちだ。それが普通だと思うのに、物語では、「すごいことが起きるのを期待している人々が、すごいことを起こすんだよ」「そんなことは考えちゃダメなのに」という方向に持って行っているようで、なんだか嫌な気分・・・。

言霊信仰に乗っ取られている作者の心理が見えるみたいで、「何もおきませんように」と祈ってさえいれば、何も起きないと思いこんでいるみたいな? そんな風に祈るのはとても大切なことだと思うけど、何かが起きるのは、「何かが起きるのを期待している人がいるせいではない」という事実は、はっきりさせておきたいなあ。と思った。