読書18.「続 若草物語」 L・M・オルコット 角川文庫
「若草物語」より3年後から始まる続編。
みんなそれぞれに年を重ねたけど、一番成長がめざましかったのがエイミーだと思う。13歳の時は、まだまだ子どもっぽかったのに、16歳になったら、すっかり大人びて、周りにきちんと気配りできる立派な女性になっていた。
むしろ、私は私のままでいいんだからと我を張って、気の向くまま余計なことまでしゃべりまくるジョーの方が子どもっぽく見えて、エイミーにたしなめられ、いつの間に姉妹の関係が逆転したのかと思った。
小学生の時に一度読んでいるので、そのときには、ジョーがローリィを振った理由が解せなかったし、ましてエイミーと結婚するなんて! と、かなりショックだったのを覚えているのだけれど、今の視点で読むと、それが必然だったことがわかる。 ローリィもジョーも同じくらい子どもっぽく、彼らにはそれぞれ導き、支えてくれるパートナーが必要だったんだな、と。ローリィにとっては、それがエイミーであり、ジョーにとっては、それがベア先生で、みんなそれぞれにふさわしい相手と結ばれたんだと。
彼らのロマンスは、どの物語も非常に読み応えがあって、面白かった。間に入るメグの物語も、新婚夫婦の日常として、ありがち。ベスだけが悲しい結果に終わったけど、それもまた人生におけるドラマのひとつなんだと思う。
少女たちの成長と、それぞれが新しい家庭を作っていくまでの物語。楽しませてもらいました。いい作品です。
- 作者: L・M・オルコット,朝倉めぐみ,吉田勝江
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/11/22
- メディア: 文庫
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