星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「月影ベイベ」第9巻 小玉ユキ

コミック15.「月影ベイベ」第9巻 小玉ユキ 小学館フラワーコミックスアルファ

物語自体は、非常にきれいに終わって、満足したんだけれど。

どうにも最初から気になっていることがあって、書いてみる。

この作品で使われている「だら」という方言。私の地元・福井では、「だら」というのは、「怠け者」「ものぐさ」という意味で使われる。「バカ」だの「アホ」だの言う言葉とは、そもそも意味が違う。

「だらしたらあかんざ」とか「だらせんときねや」という言い方で、怠けていることを戒めたり、注意したりする形でよく使う。

富山でも同じだと思うんだけれど、この作品では、あきらかに「バカ」と同意語で使っていて、「バカ」と言うべきところに「だら」を入れているようにみえる。

「だらなこと言うなや」という台詞はあるかもしれないが、それは「馬鹿なことを言うな」という意味ではなく、「怠けたことを言うな」という意味であるべきなのだ。

作者は、長崎の人なので、北陸の方言を知らなくても仕方ないし、その代わりに富山弁の監修の人がちゃんと入っているんだから、その点はチェックされてしかるべきだろうと思うんだけど、それとも、福井と富山だと意味が違うのか、あるいは若い人がチェックしていて、方言のもともとの意味を知らないのか? という感じもする。

念のため、実家の母親と福井の友達に電話して、確認してみたけど、ふたりとも「だら」は、「怠け者」という意味で使っていると答えた。「だらだらする」の「だら」。「だらしない」の「だら」なのだ。

この作品では、必要以上に「だら」という言葉を多用していて、北陸出身者としては、違和感がバリバリなのだ。最終巻でも、なんだか肝心なところでキャラクターに「だら」と言わせているので、なんだかなあ。という感じがする。

もう今更だけれど、気になったことは、一応、メモ代わりに書いておく。