星の原休憩所

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「民権と憲法 シリーズ日本近現代史②」 牧原憲夫

読書18.「民権と憲法 シリーズ日本近現代史②」 牧原憲夫 岩波新書

明治時代、勉強中。なんとなくわかってきたのは、明治維新を経て、江戸時代とはすっかりやり方が変わってしまった庶民の混乱ぶり。

本来、なあなあで済ませていたことですら、きちんと制度として区分けして、それぞれの権利を主張する。アジア的なおおらかな生活の中に、欧米風のやり方が入ってきて、どんどん浸食されていく。ちゃんとやらなきゃ、近代国家としては認めてもらえないと、一生懸命だったその流れが見えてきたような気もする。

「所有・自由・参加・独立などの権利要求と排他的な私益・国益追及が表裏一体」というのは、わかりやすい話。民衆だったものが、国民へと変貌していく。そういう解説がいろいろ載っていて、勉強になりました。このシリーズは、もっと続けて読んでいきたいです。