人が悪くなったなあ、高里くん。泰麒は、蓬莱で毒と壊疽にまみれて、すっかり変質してしまったんだなあ。と、改めて思った。本来、麒麟なら絶対にできないこともやれるようになっちゃって。たくましくなったというのか、したたかになったというのか、あの純真でかわいかった子供が、こんなひねた大人になっちゃって・・・というのは、なんだか痛々しい限り。
でも、蓬莱に居場所がなかった高里くんを、こんなにもみんなして、歓迎してくれているというのは、彼のためにはよかったのかもしれない。
自分のせいで死んでいった者たちに報いなければならない。というのが、彼の必死さの理由だとわかって、いろいろ行動しているうちに、少しずつだけど前に進んだみたいだし、物語も、ようやくラストで光明が差したという感じ。いよいよ次はラスト巻だし、ハッピーエンドを期待して、続きを待ちたいと思います。