星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「日露戦争史」第3巻 半藤一利

読書17.「日露戦争史」第3巻 半藤一利 平凡社ライブラリー

これにて、全3巻読了しました。非常にいい本でした。日露戦争がどうやって始まって、どう終わったか。その結果、どうなったか。人々がそれをどう受け止めたのかが、丁寧に書かれている。

特に、ポーツマス講和条約の会議の様子が丁寧に書かれているのは貴重だと思った。日本は、ロシアにかなりの部分で譲歩したのか。平和を得るためには、どうしてもそうせざるを得なかったのか。その部分がよく分かる分だけ、無知な一般大衆が理不尽な怒りを政治家や役人たちに向けて、ぶつけているその状況にため息が出る。

そして、事実がだんだん捻じ曲げられて、美化されて、物語になり、神話になっていく。それを人々が信じ込み、やがて、太平洋戦争に繋がっていく流れがよく見えました。

非常に勉強になりました。歴史から学ぶことは大切だし、みんなが読むべき本だと思います。