読書11.「ムーミンパパの思い出」 トーベ・ヤンソン 講談社文庫
平成テレビアニメ版で少しだけ登場したパパの過去話は覚えていたけど、アニメは簡略版だったんだね。と、わかった。
パパの若い頃の冒険譚は、いろいろ不思議な旅で、趣があって面白かった。海のオーケストラ号を発進させるのに、川まで運べないからといって、川すじの方を変えてしまおうという発想があまりに乱暴で、竜のエドワードを騙して川に座らせて、バシャンとばかりに川が流れを変えるあたり、楽しかった。
フレドリクソンやロッドユール、ヨクサルなどのキャラも魅力的。一緒に旅する仲間として素晴らしい。
ラストシーン。最後にみんなが登場してきて、再会を喜び合うのが本当に感動的。回想だったものが、現実とリンクして、未来の幸せを予感させて終わるのがすてきだと思った。
映画も見に行けばよかったな。と、軽く後悔している。そのうち、配信に来るだろうか?