読書17.「機動戦士ガンダムSEED」第3巻 平和の国 後藤リウ 角川スニーカー文庫
カガリにとっても、バルトフェルドの言葉は重かったのだと思っていいのかな? 何度も繰り返される「戦争をどこで終わりにすればいいのか?」「どちらかが滅びるまでか?」という問いかけを、あの時、カガリも一緒に聞いていたわけだから。
敵の兵士であるアスランを前にして、相手も同じ人間だと気づき、父親には、「戦争の根を学べ」と諭され、単純に敵を倒すことしか考えてなかったカガリがだんだんと変わっていく。そんなカガリの姿を通して、同じく苦しむキラの姿を通して、読者にもそれを考えさせていくのだから、これはやっぱりいい本だと思う。