読書21.「小さなトロールと大きな洪水」 トーベ・ヤンソン 講談社文庫
「ムーミン」シリーズの第1作目。短かったので、さくっと読めた。最初だから、子どもの読者を意識してか、ムーミントロールとムーミンママの、パパを探しての冒険譚になっている。後年の作品に比べると、非常に単純だし、素直に面白い。
戦時中、父親が不在で、母親と子供たちだけになる家庭は多かったと思うし、そういう読者層を意識しているのかな? と思った。
いろんな冒険の果てに、彼らはついにパパを見つけ出す。ついでに洪水で流された家も無事に見つかって、彼らはムーミン谷へとたどり着く。そのラストが感動的だった。