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星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「夜は短し歩けよ乙女」 森見登美彦

読書6.「夜は短し歩けよ乙女」 森見登美彦 角川文庫

劇場アニメ版は視聴済み。内容を忘れないうちにと思って、原作を読んでみたけど、随分奇想天外なストーリーだなあ? と思っていたアニメ版だが、これでそのまま、原作通りだったとは思わなかった。それだけ、この原作小説が、いろいろぶっ飛んでいる内容だったということで。

ただ、アニメ版と小説版の相違点として、パンツ総番長の想い人が、原作だとちゃんと女性だし、彼女も彼を探していたということでハッピーエンドなのに、アニメ版だと、女装した学園祭事務局長ということになっていて、なんで、こんな倒錯ネタにしちゃったのか、それがなんだか気になりました。

ザック・スナイダー監督 「マン・オブ・スティール」

映画24.ザック・スナイダー監督 「マン・オブ・スティール」 (アメリカ・2013)

「スーパーマン」についての予備知識もほとんどゼロ。主人公は宇宙人で、普段は新聞記者をやりながら、事件があると変身して戦うんだっけ? ぐらいなもの。

この映画では、主人公の出生から始まって、なぜ、地球に送り込まれたのか、地球でどう育てられたのか、どうして、スーパーマンとして戦うことになったのかと、順番に丁寧に描きこんでくれたので、へ~、そうだったのか~。と、初めて見る知識に感心した。

特に、冒頭に出てくる主人公の故郷であるクリプトン星の描写がかっこよくて、いかにも異星という感じの建物やロボット、乗り物のデザインがSFしていて、すごくよかった。SF描写をやらせると、やっぱり、アメリカ映画のデザインセンスは素晴らしいものがあるなあ。と思った。

後半の戦いのシーンになると、スピード感の描写が半端ないし、確かに「弾丸より早い」のは間違いない。お互いにものすごいスピードで動き回るし、ぶつかるし、そりゃ、周りが粉々に破壊されるわけだ。そんな中で、なにげに人間を助ける主人公がかっこいいよ。なるほど、「鉄腕アトム」の元ネタだけのことはあるなあ。と思った。彼は、人間の中の異種でありながら、それでも人間をちゃんと助ける優しさを持っているのね。アトムは、それをロボットにしただけなのか。と。

長い映画なんだけれど、一気に見させてもらいました。これは素晴らしかった。今の映像技術でリブートさせたスーパーマンは、SF映画として、非常に良くできていて、感動しました。こういう映画が出てくるようになったあたり、いまはやっぱり21世紀なんだなあ。と思いますよ。

ジョン・ケント・ハリソン監督 「赤毛のアン」

映画23.ジョン・ケント・ハリソン監督 「赤毛のアン」 (カナダ・2015)

原作はもちろん既読。テレビアニメ版も全話視聴済みだから、物語は知っているんだけれど、おなじみのセリフを英語で聞くのは勉強になるかな? と思って、字幕版を見てきました。あと、実写でプリンスエドワード島の光景を見たかったというのもある。(本当にプリンスエドワード島でロケしたかどうかは知らないけど)

2時間に満たない短い映画で、ギルバートとのギクシャクや、マシュウの病気など、もろもろの伏線は回収されないまま終わったけど、それでも、マリラがアンを認めて、一緒に暮らそうと彼等が家族になるところで終わったので、まとまりとしては良かったんじゃないかと思いました。終わりが良ければ、きれいに見えます。

改めて、映画で見て、世間一般の孤児に対する偏見が強いのが、印象に残りました。アンは好きで孤児になったわけでもないのだけれど、孤児院から来た子というのは、最初からそういう目で見られてしまう。それは、現代にも続く差別問題の一つとして、課題として考えたほうがいいかもしれないと思いました。

「orange オレンジ」第1、2巻 高野苺

コミック18.「orange オレンジ」第1巻 高野苺 双葉社アクションコミックス

コミック19.「orange オレンジ」第2巻 高野苺 双葉社アクションコミックス

アニメ版、実写映画版、ともに未見。

実写映画版が公開されているときに、原作の第1話を収録した冊子が映画館で配られていて、それを読んだら面白そうだったので、興味を持った。テレビアニメ版は録画してあるんだけれど、今のペースだといつになったら見れるかわからないので、原作コミックスをまとめて買ってきたし、もうそれを読んじゃえばそれでいいかと?

気になっていた第1話の続きを読めたので満足。高校生の日常を描いた物語として、非常に良くできています。未来から来た手紙というSF設定もいいし、後悔したくないから、と一歩を踏み出す主人公の気持ちもいい。それで未来が変わるのかどうか、物語がどう展開するのかはわからないけど、その分だけ続きが楽しみです。

「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」第10、11話

第10話「明日からの手紙」

第11話「ヒューマン・デブリ

アキヒロに生き別れの弟がいて、名前がマサヒロとは・・・。敵味方に分かれて再会というあたり、なんか狙っているような感じもしたけど、この兄弟がどうなるのか気になるので、続きを待ちます。

アキヒロの方は、仲間に自分の弟の話ができたけど、マサヒロの方はできなかった。というあたりに、置かれた環境の違いを感じます。

「The Book―jojo’s bizarre adventure 4th another day」 乙一 原作:荒木飛呂彦

読書5.「The Book―jojo’s bizarre adventure 4th another day」 乙一 原作:荒木飛呂彦 集英社文庫

ジョジョ」第4部を素材にしたコラボ小説という企画で、アニメ版を見た勢いで読んでみたけど、これはあんまり「ジョジョ」でやる意味がなかったというか、あまりに内容がひどすぎて、「ジョジョ」のキャラや設定を使ってほしくなかったなあ。と思いました。

以下、ネタバレ有りですから、注意。

話の題材は面白いと思うけど、これだと、仗助くんがただの迷惑野郎だし、その上、本意ではなかったとは言え、結果的に人殺しまでしちゃっているじゃないですか。仗助たちが余計な介入をしなければ、すべて丸く収まった・・・ように見えなくもないので。

この場合、悪いのは誰か? というのを考えると、被害者たちに同情はできないし。仗助や億泰が、ここまで必死になって、戦う意味ってあるのかと思う。

一番気の毒なのは、なんの罪もない女の子が、結果的に殺人者にされちゃったことで。どうして彼女が人殺しをすることになったのか、結局は「The Book」の力で操られたということなのか、それとも、本人の意志だったのか、その辺を不明にしてごまかしちゃってあるのもなんだかなあって感じだし。

なんにせよ、もともとの事件を含めて、推理小説にありがちな、そんなことで人が人を殺すわけないでしょ? というご都合主義が感じられて、あんまりおもしろいとは思えなかったです。ただのひどい話かな。

ディーン・デュボア、クリス・サンダース監督 「ヒックとドラゴン」

映画22.ディーン・デュボア、クリス・サンダース監督 「ヒックとドラゴン」 (アメリカ・2010)

一言でまとめるなら、「脳筋バカの親父を持つと息子は苦労する」という話。分かり合えない父親と息子の齟齬が、非常によく出ていて、色んな部分で共感しました。

なんで、こう、親っていうのは、子供の言うことを聞かないかな~。信じられないかな~。という苛立ちですね。子供を心配するあまりに余計なことをして、かえって問題をこじらせてしまう物語の展開のじれったさ。引っ張りのうまさが見事でした。

これは、親の立場で見ても、子供の立場で見ても、どちらにも訴えるものがあるんじゃないかと思います。自分だけは違う。と思っていても、そう簡単に自分が信じてきた知識を覆すことなんかできないものだから。

ドラゴンは倒さなきゃいけない敵だと信じて、今までの人生のすべてを捧げて戦ってきた父親に、ドラゴンと友だちになってしまった息子の気持ちがわかるわけもない。

そういうもろもろのいらだちを吹き飛ばすかのように、ドラゴンとの飛翔シーンや、最後の戦いに臨む子どもたちの勇気に感動させられました。

これはいい映画でした。非常に面白かった。すべての世代におすすめです。次作があるのなら、できるだけ早く、見てみたいと思ってます。