小説・一般21.「シャドウ・パペッツ」 オースン・スコット・カード 早川文庫
「エンダーズ・シャドウ」シリーズ3作目。
自分がもう長く生きられないことを悟りきっているビーンの姿が泣けます。自分が死ぬことをネタにして、ジョークにしちゃって、笑うところが何回も出てくるから、聞いていて辛い。隣にいるペトラがかわいそうだよ。
で、自分が子供を作っていいかで悩んでいるビーンを、ペトラが誘惑して、「私は絶対にあなたの子供が欲しい」と迫っているところが健気でした。子供たちが育っていっても、その頃にはもうビーンは死んじゃっているんだって、ペトラの方もわかっているのに。
物語のメインは、彼らの結婚と、その受精卵を巡る争いになっていて、誘拐された子供たち(受精卵)を絶対に見つけ出してやる! と、決意していく姿は、なんだか感動的でした。
しかし、エンディングが中途半端に見えるのは気のせいか? え? ここで終わりなのか? と思って、びっくりした。当面の敵は倒したものの、受精卵は行方不明のままだし、いかにも「続きを読んでくださいね」という感じ。
この本が出たのは3年前だとして、未だに続巻が出てないじゃんか・・・。アメリカではもうとっくに出ているはずなのに、翻訳が遅いよ・・・。
やっぱり、続きが出るまで読むのを待っていた方がよかったのかな〜と、その点ではちょっと後悔中かもしれない。
まあ、このシリーズは好きなので、いつまででも気長に待ちますけどね。続きも楽しみです。