星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「風光る」第40巻 渡辺多恵子

コミック26.「風光る」第40巻 渡辺多恵子 小学館フラワーコミックス

徳川慶喜、江戸へと帰還。船に乗る前に山崎烝、死亡。榎本武揚がそろそろ出てきたけど、私的には榎本さんがどういう人だったのかはよく知らないので、勉強させてもらいます。この漫画で、北海道の戦いまでやるのかどうかは知らないけど。

「星界の紋章」第1~3巻 原作:森岡浩之 漫画:米村孝一郎

コミック23.「星界の紋章」第1巻 原作:森岡浩之 漫画:米村孝一郎 メテオコミックス

コミック24.「星界の紋章」第2巻 原作:森岡浩之 漫画:米村孝一郎 メテオコミックス

コミック25.「星界の紋章」第3巻 原作:森岡浩之 漫画:米村孝一郎 メテオコミックス

原作小説はもちろん既読。「戦旗3」と「断章1」まで読んでます。そこで止まっている。アニメ版も「戦旗3」まで視聴済みだと思う。

このコミック版は、夫が古本屋で見つけて買ってきた。それで、久しぶりに内容に触れて、懐かしかった。非常に丁寧に原作を追いかけて漫画化しているし、細かい台詞のやり取りや、設定の説明まできちんと描きこまれているので、読み応えがある。改めて読んでみて、ああ、そういう設定だったのか~。と、今更ながら、思うところも色々ある。原作ファンだった身には、原作通りの台詞のやり取りはやっぱり嬉しいし。

3巻までだと、ちょうどフェブダーシュ男爵の話が終わるところまで。前男爵が説明してくれるアーヴの流儀は、やっぱり、かっこいいなあ。と思った。

湯浅政明監督 「夜明け告げるルーのうた」

映画25.湯浅政明監督 「夜明け告げるルーのうた」 (日本・2017)

正直、期待しすぎた分、大きく外した感じ。なんかこう、まとまりが悪い。やりたいことはわかるようなわからないような、という感じで、主人公を含むキャラの誰にも感情移入できないし、色んな部分がご都合主義でごまかされているように感じる。そもそも、主人公がいじけている理由とか、何をやりたかったのか、よくわからない。

いきなり現れたルーが、なぜ、主人公を気に入ったのかも謎なんだけれど、こういう話の場合、捕まったルーが見世物にされそうになったために、人魚たちの怒りに触れて、大津波が起こったと考えるのが筋なんだろうけど、微妙にそうじゃないよね。

私がご都合主義だと感じるのは、人魚たちはみんないい人、的なまとめ方で、だれも悪くないよ? みたいな展開になっていることで、世の中、そんなに甘くないだろうと突っ込みたくなってくるんだ。

子供であるルーが、人間と仲良くしたいと思っていても違和感はないけど、他の人魚たちまでそう思っているとは限らないし、せっかく出てきた父親を、かわいく見える害のない化物にしてあるのはどうかな? と思う。

人魚たちが自然の代表であるなら、もっと無慈悲で残酷な、容赦ない生き物でいいんじゃないかと思うし、そういうふうに描いてこそ、それでも人間を助けたいと思う人魚もいるという部分が生きてくるんじゃないのかと思う。

みんないい人で悪い人なんかどこにもいないよ? みたいな展開は、子供向けというよりも子供だましだし、私はあんまり好きじゃない。

いいと思ったのは、キューブ型に切り取られる水の描写だけだな。と思う。そのアイディアだけは、なんか素敵だな、と思いました。

「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」第12話

第12話「暗礁」

デブリ地帯での戦いなど、もはやゲーム画面のマップにしか見えない。こういう場面があって、こう味方の陣を配置して、こういう敵と戦うのか~ってあたり、「スパロボ」の一場面でも見ているような気分になってくる。この作品では、最初からそれを感じるんだけれど、今時の作品はみんなそうなのかもしれないね。

マサヒロ、死亡。この弟は、どうせ助からないだろうなあ。と思っていたら、そうなった。お約束どおりの展開をやっているようにみえるし、画面的にはそれなりに感動的なはずなのに、実際に見ていて、感動しないのは、なぜなんだろうなあ? と考えていた。なんだか、全部が計算されたシナリオ通りという感じがするからな?

「orange オレンジ」第3~5巻 高野苺

コミック20.「orange オレンジ」第3巻 高野苺 双葉社アクションコミックス

コミック21.「orange オレンジ」第4巻 高野苺 双葉社アクションコミックス

コミック22.「orange オレンジ」第5巻 高野苺 双葉社アクションコミックス

全5巻、読了。きれいなラストで、なかなか感動的でした。さすがに話題になったことはあるし、その価値は十分にあったと思います。未読の人にはおすすめです。

「夜は短し歩けよ乙女」 森見登美彦

読書6.「夜は短し歩けよ乙女」 森見登美彦 角川文庫

劇場アニメ版は視聴済み。内容を忘れないうちにと思って、原作を読んでみたけど、随分奇想天外なストーリーだなあ? と思っていたアニメ版だが、これでそのまま、原作通りだったとは思わなかった。それだけ、この原作小説が、いろいろぶっ飛んでいる内容だったということで。

ただ、アニメ版と小説版の相違点として、パンツ総番長の想い人が、原作だとちゃんと女性だし、彼女も彼を探していたということでハッピーエンドなのに、アニメ版だと、女装した学園祭事務局長ということになっていて、なんで、こんな倒錯ネタにしちゃったのか、それがなんだか気になりました。

ザック・スナイダー監督 「マン・オブ・スティール」

映画24.ザック・スナイダー監督 「マン・オブ・スティール」 (アメリカ・2013)

「スーパーマン」についての予備知識もほとんどゼロ。主人公は宇宙人で、普段は新聞記者をやりながら、事件があると変身して戦うんだっけ? ぐらいなもの。

この映画では、主人公の出生から始まって、なぜ、地球に送り込まれたのか、地球でどう育てられたのか、どうして、スーパーマンとして戦うことになったのかと、順番に丁寧に描きこんでくれたので、へ~、そうだったのか~。と、初めて見る知識に感心した。

特に、冒頭に出てくる主人公の故郷であるクリプトン星の描写がかっこよくて、いかにも異星という感じの建物やロボット、乗り物のデザインがSFしていて、すごくよかった。SF描写をやらせると、やっぱり、アメリカ映画のデザインセンスは素晴らしいものがあるなあ。と思った。

後半の戦いのシーンになると、スピード感の描写が半端ないし、確かに「弾丸より早い」のは間違いない。お互いにものすごいスピードで動き回るし、ぶつかるし、そりゃ、周りが粉々に破壊されるわけだ。そんな中で、なにげに人間を助ける主人公がかっこいいよ。なるほど、「鉄腕アトム」の元ネタだけのことはあるなあ。と思った。彼は、人間の中の異種でありながら、それでも人間をちゃんと助ける優しさを持っているのね。アトムは、それをロボットにしただけなのか。と。

長い映画なんだけれど、一気に見させてもらいました。これは素晴らしかった。今の映像技術でリブートさせたスーパーマンは、SF映画として、非常に良くできていて、感動しました。こういう映画が出てくるようになったあたり、いまはやっぱり21世紀なんだなあ。と思いますよ。