星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「火の鳥」第1話

第1話「黎明編その一」

大体ほぼ原作通りの展開で、原作ファンとしては非常に満足。原作は10代の頃から繰り返し読んでます。結構、細かいところまで覚えているかも?(ちなみに講談社全集版です)

目立つ大きな変更点としては、グズリが村に来た理由。グズリは火の鳥の調査に来ただけで、軍隊のことは何も聞かされていなかったという・・・。まあ、その方が心情的には共感できるし、個人的にはOK。
(ちなみに原作では、グズリが間者として村に入り込み、軍勢を村に招き入れたことになってます)

ヒナクが死んだ夫のことをグズリに語るシーンもカット。「何故、そう海を見つめている?」「私の夫はこの海の底に眠っているのですわ」という会話がない。代わりに二人のデートシーンの方が強調されている。
ウラジには気の毒だけど、あくまで物語のメインは、ヒナクとグズリという形に変更されたと言うことか。この先の展開を考えればこれも仕方がない範囲か? あるいは単に尺が足りなかっただけか。

あと気になったのは、カマムシの「ヒナクがすっかり治ったところで、奴隷として使ってやる」のセリフが「あくまでお前は俺の召人だと言うことを忘れるな」に変更になったこと。「奴隷」は放送コードに引っかかるのでしょうか? 意味が強すぎるから、言葉を柔らかくしたということかな?

それと、「こんな田舎に流れ着いて、損したな、おじさん」とか「おじさんの国ってすばらしいんだろうなあ」とあこがれを語るナギのセリフはなかったです。そうやってすっかりグズリになついているナギの描写は省略。ナギの飛び込みシーンは見たかった気がするから、その辺りがカットされたのはちょっと残念。

まあ、「黎明編」を4話でやるときいたので、もっと駆け足になるんじゃないかと心配していたけど、そんな風にはあまり見えなかったので一安心。物語も破綻なく進み、違和感とかは特に覚えなかった。
あるいは逆に、監督がどのエピソードを削ってストーリーをまとめるか、興味があります。「火の鳥」を全13話では、どこかに無理がくることは間違いないのだけど、どこで妥協して、原作をどう変更するのかは、スタッフの腕の見せ所という気がしますね。

火の鳥の飛翔シーンの美しさに感動。続きが楽しみです♪