コミック17.「ポーの一族 ユニコーン」 萩尾望都 小学館フラワーコミックススペシャル
新キャラを迎えて、物語は別の方向に向かう。これはもう、バリー・ツイストの物語なんだなあ。と思って、そっちの視点で読んだほうが楽しめた。初読のときは、どうしても昔の「ポーの一族」の情報が邪魔をして、こんな裏設定嫌だという拒否反応しか出なかったんだけど。
改めて読み直したら、それなりに面白い。というか、この続きもちゃんと描いてくださいね。でないと、気になって仕方がないじゃないか?
第5話「風車小屋」
第6話「町中の古い鐘」
第7話「コルドロン島の怪物」
順調に面白い。ビクトリアのマッドサイエンティストぶりはあいかわらずだし、アールバーグの迷惑ぶりもあいかわらず。どっちにも共通して言えることは、歴史に名を残すような人物になりたいという、そういう虚栄心で。もとは悪い人でもないのかもしれないが、とにかく、余計なことをしたがるんだよね。それでもまあ、みんなのためになりたいという思いはあるのかもしれないが・・・。
第2話「ドラウゲン」
第3話「魔女」
第4話「永遠の戦士たち」
順調に面白い。どの話もみんな素晴らしい。ウッドマンと一緒に船のたびに出て幽霊船にあったり、図書館の本棚の後ろから隠し部屋を伝って、魔女たちの部屋にたどり着いたり、スカウト活動でキャンプに行けば、永遠に殺し合い、戦い続けているバイキングたちがいたり、ヒルダの毎日は、冒険に満ち溢れているなあ。と思う。
第13話「大きな黒い犬」
シーズン1最終回。ものすごくきれいに終わったという記憶が残っていたけど、本当にきれいに終わった。ラストシーンをウッドマンのセリフで締める所が良い。
改めて見てみて、ヒルダが本当にいい子だなあ。と思って、感心する。みんなに嫌われているトントゥーを心配し、みんなに怖がられている黒い野獣のことまで心配するのか。
「お腹が空いているだけなんだよね」と言って、襲いかかってくる獣にスナックの袋を投げるあたりがいいよ。
姿を見せた大きな黒い犬は、本当にかわいかった。カラスもそうだけど、くりくり目玉がとてもいい。なんて素敵なキャラデザだろうと思って、好きだ。