第5話「ロボット農場を救え!」
ミミが痛ましくって、涙が出てきた。
本当のことを必死で喋っているのに荒唐無稽だと誰にも信じてもらえなかったり、大嘘なのにもっともらしいことを言う奴の方が簡単にみんなに信じられたりしてしまう、この理不尽さ。
「簡単に人を信じたりしちゃダメよ!」そう繰り返す彼女の気持ちがよくわかって、見ていてつらかった。
信じていた人に(好きだった人にならなおのこと)、一度でも裏切られたら、誰だってそんな風になっちゃうよね。
「誰も信じられない世の中だからこそ、「信心」は尊いのですよ」
と、京都に住んでいた頃、たまたま乗り合わせたタクシーの運転手さんが言っていた。どこぞのお寺でそんな説教を聞いてきたらしい。「変な話をする人だなあ」とそのときは思ったが、印象深い言葉だったので、ずっと覚えていた。それは正しいと思う。
そんな彼女をアトムは救ってくれるんだ。ひどい言葉を投げかけてもちゃんと話を聞いてくれる。いいロボットだなあ。ますます好きになったよ。
ミミを抱えて空を飛ぶシーンは、実に気持ちよかった。いい作品です。
【おまけ】
ロボット農園を作ったのは、ミミの両親・・という設定の方がよかったんじゃないのかな? 環境を守るための設備を1から作り上げるような事業はそう簡単にできるものじゃないと思うから。まだ子どもに見えるミミが「私たちが作った農場」と語るのにはちょっと違和感があった。まあ、揚げ足とりみたいなものだけどね。(^^);