15.「飛ぶ教室」 エーリヒ・ケストナー 講談社文庫 評価★★★★★
思えば、この作品を初めて読んだのは確か小学5年生か6年生の時。今回、再読は大体26年ぶりぐらいですかね。
昔は大人だと思っていた禁煙さんやベク先生もすでに今の私と同じ年ぐらいになっちゃって、なんだか感慨深いものがあります。しみじみ・・。
だからこそ、今読み直すと胸に迫るかなあ。
「みなさんの子供の頃のことを決して忘れないで」「子供の頃、こんな大人にはなるまいと思ったこと」「こんな大人になりたいと思ったこと」
禁煙さんと正義先生は、それを実践した大人なんだね。自分たちが少年の頃、理解してくれる大人がいなかったばかりに、いろいろと苦労したから、自分が大人になったら絶対に彼らのよき理解者になってやろうと。
そして、そんな彼らの間に友情がちゃんと成立しているところに感心。
生徒がしっかりと先生に懐いていて、きちんと尊敬できる大人として認めてくれているなんて、なんか「教育」の形の理想型を見た気分だ。
36歳の身で、16歳の少年たちの気持ちをきちんとわかってあげられるというのは、なかなか出来ることじゃないような気もする。今となっては・・・。
小学生の時も「マルチンが一番好き」と思っていた記憶があったんだけど、読み直してみたら、確かに彼が一番かっこいいじゃんか。と、気づいて苦笑。
よかったです♪