第15話「ずぶ濡れ!」
「おじさんみたいになってもいいのか?」byカンベエ
「おじさん」という言葉のインパクトにはちょっと圧倒されたが、まじめな話、カンベエは子供たちはもちろん誰にも自分のようにはなって欲しくないのだな・・・というのがわかる。カツシロウをサムライとして認めようとしなかったのも、自分と同じ轍は踏んでくれるな・・・という想いがあったのだろう。
サムライというのは、結局は人殺しだ。強大な力を持つ故にかっこいいと、あこがれるのは簡単だが、彼らが背負っている荷はあまりにも重い。
人を斬ることに狂い始めているカツシロウの姿からは、その重荷に耐えきれなくなっているような痛ましさを感じる。
実際、カツシロウをそこへ追い込んだのはキララであり、彼女のサムライへのあこがれこそが、純真な青年を道に迷わせてしまった。
無責任に純真な若者をたきつけるものじゃないなあ・・・ということか。物語が、サムライのかっこよさばかりじゃなく、その危険性をも示してきたことを歓迎する。誰かがそれを諫めなきゃいけないわけだから。
おまけだが、これが「ガンダムSEED・D」なら、力を示したくて仕方がないシンを諫める役としてアスランがいることになるわけだけど、アスランでは年若く力不足で、まだ何もわかっていないシンを押さえきれないのはもう見え見え。そして、悲劇は繰り返されるし、戦いが何故終わらないかというその理由として提示されるんだろう・・・となんとなく思った。考え過ぎかな。