星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「母をたずねて三千里」第37話

第37話「はてしない旅へ」

なんにせよ、非常によくできたドラマです。セリフが自然で違和感が全然ないところがさすが。と言うか、本来、これが当たり前じゃないの? と言う気がしないでもないんだけど・・・。(^^);

今度こそ、お母さんに会えると信じ切って、列車の旅を続けたマルコ。見覚えのあるブエノスアイレスの町に戻ってきて、覚えのある通りをたどって、教えられた番地についたんだけれど・・・。「メキーネスさんは3ヶ月前にコルドバに引っ越しましたよ」と教えられる。そこで新たに、住所を教えてもらって。その奥さんがお金を差しだそうとして、マルコが断るところがよかったな。そういう施しは受けないと、きっぱりしているところがいい。なかなか道徳的じゃん。

前に訪ねたことのあるイタリア人が集まる町と、その酒場へととぼとぼと行き着いたマルコに、酒場のおじさんが声をかけて・・・という流れが自然でよかった。マルコの方から助けを求めたわけでもないんだけれど、おじさんは覚えていたから、どうなったのか、聞きたかったんだよね。

「お前さん一人で戻ってきたと言うことは、お袋さんに会えたんだね」とおじさんが言ったとたんに、マルコが泣き出しちゃうところで、こちらももらい泣きですよ。

メレッリおじさんの嘘もばれたし、その上で、大人たちが、できるだけのことはしてやろう、出来るのはここまでだがな・・・という感じで、最低限の配慮をしてくれたり、酒場のおじさんもこの不景気だからと仕事を与えてくれるわけでもなかったんだけれど、最低限、泊めてはくれたみたいで・・・。

そのぎりぎりの配慮の部分がよかったです。きれい事になっていないからね。メレッリおじさんが出来たこと、マルコにコルドバへの道だけは示してくれた。これが精一杯。後は自分で何とかしてくれ・・・。世の中における人の親切なんて、そんなものでしょう。その辺がリアルだなあ、と思いました。このぐらいの方が、私は好きだな。次回も楽しみです。