読書16.「コロボックル物語① だれも知らない小さな国」 佐藤さとる 講談社文庫
タイトルだけは昔から知っていたんだけど、実は初読です。これだけの名作を子どもの頃に読みそこねていた、その事実が非常に残念。昔、放送していたアニメ版を見ていたので、主人公がせいたかさんと呼ばれていることだけは知っていたけど、予備知識としてはその程度。
コロボックルが出てくると言うことで、舞台はてっきり北海道だと思いこんでいたので、特にそうとは書かれていなかったことに逆にびっくりした。どこの町とも書かれていなかったので、どこの町にこんな場所があっても不思議じゃないんだ。それがいいなあ。と思った。
山の中に自分しか知らない場所があって、自分しか知らない秘密の友達がいるって、なんかその設定だけでわくわくしますよ。
そこに手作りの小屋を建てて、池を作って、自分だけの世界を構築する。いいなあ。そんな場所が欲しいものです。そう言う夢を叶えてくれる物語でした。
コロボックルたちの設定がいいね。素早く動き、早口で喋る。そう簡単には姿を見ることができない。だからこそ、彼らが主人公の前に姿を現す瞬間が感動的でした。
非常にいい物語でした。未読の人にはお勧めです。今更ではあるんですけど、大人でも子どもでも、老若男女、誰が読んでも、感動する物語じゃないかな? と思うので。
【参考】アニメ版OP、ED
- 作者: 佐藤さとる,村上勉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/11/12
- メディア: 文庫
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