星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「僕は、そして僕たちはどう生きるか」  梨木香歩

読書5.「僕は、そして僕たちはどう生きるか」  梨木香歩 岩波現代文庫

元ネタである「君たちはどう生きるか」も読了済み。同じテーマを梨木香歩が描いてみました。という感じで、これはこれで、非常に考えさせられる名作だと思う。

多数が個を押しつぶすとき、自分はそれに耐えられるか? という話で、友達が困っていた時、自分は助けなかった。助けようとしなかったという部分を、突き付けてきた形。そして、それを考えようとしなかった。考えることを逃げたじゃないか。

これは、実際に、起こりうる話で、あれよあれよという間に、世の中が変わってしまった場合、自分はどうするのか? 自分を貫くことができるのか?

いろんな角度から、いろんな人々の、いろんなエピソードを交えて、訴えかけてくるテーマが深くて、非常にいい作品でした。よかったです。