「家守奇譚」続編。「家守」のほうは、文字通り、家を守る話だったから、家を中心にその周辺で起きた出来事という感じだったけれど、今回は、主人公が旅に出る話だから、少し、その土地を離れて、鈴鹿の山々と山村をめぐる物語になっている。視野が少し広がって、でも、そこに生きる人々は相変わらず。古き日本の伝統を守りつつ、自然と共に生きながら、なお、様々な怪異と共存している現日本人の姿が見えてくるようで、それが非常に心地よい感じ。
このシリーズは、ぜひとも続けてほしい。綿貫さんやその友人たちや、ゴローのその後をまた見てみたい。と思わせられました。この世界観は非常に好きですね。