星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「有頂天家族2」第8、9話

第8話「夷川海星の秘密」

第9話「それぞれの二代目」

波風立てて、面白くするのはいいが、これはやばいよ。二代目と弁天様を挑発するのはやめて、怖い~。天狗の喧嘩にタヌキが出ちゃいけませんよ。こんなに恐ろしい事態になるとは思わなかった。うひゃああってところで、続くになった。やれやれですよ。

「四畳半神話大系」 森見登美彦

読書10.「四畳半神話大系」 森見登美彦 角川文庫

テレビアニメ版は全話視聴済みです。アニメを見たときに原作も買ってきたんだけれど、今まで読み損ねてました。今更ではあるけど、先日、「夜は短し歩けよ乙女」をアニメを見て、原作を読んだついでに、勢いでこちらも読書してみた。

比較してみて、やっぱ「夜は短し」よりもこちらの方が面白いと思った。アニメを見て、オチを知っているせいもあるかと思うけど、最近多いパラレルワールドネタの作品として、よく出来ていると思います。

もしもあの時、別の選択肢を選んでいたら? という仮定で始まる4つの物語。どの道に進んでも、運命はさほど変わらないというのが、逆に、妙な安心感があって良いね。更に悪い方向に進むわけでもなく、更に良い方に進むわけでもなく、結局は同じ。やり直しても同じなら、今の日常をもっと大切にしろってことで、

J・A・バヨナ監督 「怪物はささやく」

映画28.J・A・バヨナ監督 「怪物はささやく」 (アメリカ、スペイン・2016)

有楽町のみゆき座、初めて行きました。本当は、川崎で見たかったんだけれど、2週連続で行きそびれたら、もうチャンスが無くなっちゃって、諦めようか悩んだけれど、有楽町の上映ならまだ昼の上映が続いていると言うので、久しぶりに東海道線に乗って、東京まで行ってきたさ。

苦労したけど、それだけの甲斐はあったね。面白かった。感動しました。よかったです。

時計の針が、12時7分を指すと現れる樹の怪物。「これからお前に3つの物語を聞かせよう。4つ目はお前の物語を語れ」と言うんだけれど、怪物が物語を語り始めると、画面がアニメーションに変わる演出も良かったし、そこに描かれるちょっとシビアな物語も良かったです。世の中、そう単純じゃないと。

そうやって、少年が抱えている本音が語られるシーンと、最初からの伏線であった時間の問題、なぜ、12時7分だったのかという、その瞬間が訪れるときが、胸を打ちました。

鬱屈を抱えている少年の役をきちんと演じた役者の子がうまかったと思う。いい作品でした。

「有頂天家族2」第7話

第7話「金曜倶楽部、再び」

・・・これは、金曜倶楽部が悪いね。せっかく、早雲おじさんがいろいろ根回しして、贈り物までして頑張って、金曜倶楽部に入るところだったのに、矢三郎の口先程度でころっと気を変えて、「君が金曜倶楽部に入り給え」的なやり方をしちゃ、早雲おじさんがかわいそうだよね。立つ瀬がないよね。その挙句、殺されちゃって・・・。

死ぬときには狸の姿ってのが妙に可愛かった。どんな悪党でも、狸に戻れば可愛く見えるというのは、なんかずるいよ。

ビジュアル的に、縦に3段重ねの電車がなんかいいなあ。と思いました。その発想はなかった。

「流れ行く者 守り人短編集」 上橋菜穂子

読書9.「流れ行く者 守り人短編集」 上橋菜穂子 新潮文庫

発売日に本屋で買った割に、ずっと積んでいた本。外伝に2冊めがあるなら、一緒にまとめて読みたいよね、と思ってしまったせいで、「炎路」が文庫落ちするまで待ってました。

で、ようやく読んだけど、別に無理に「炎路」と繋げなくても、これはこれでまとまったバルサの物語でした。子供時代のバルサとタンダが楽しめる1冊。特にタンダが、まだ子供子供していて可愛いんだ。バルサは、ちょっと年上のお姉さん、という立ち位置。この二人って、本当に幼馴染なんだなあってのを確認して、ニヤニヤしてました。

4つの物語が収録されているけど、人生の終焉を迎えつつある老人たちの物語として、どれも深いなあ、と思いました。まだ若い、バルサやタンダとの比較が良い感じ。

もっと早く読んでも良かったんじゃないかと思って、もったいないことをしてました。ちょっと反省。

「有頂天家族2」第6話

第6話「有馬地獄」

有馬温泉・・・ってどこやねん? 京都じゃないよね? などと考えてしまった程度には、関西の地理に疎いです。行ったことないけど、こんな形で描けば、いい宣伝じゃないかと思った。そのままの旅館とか喫茶店とかありそうじゃん?

赤と黒で縁取られた地獄の光景は、なかなか不気味で恐ろしい。美術の人、すごいね。しかし、地獄の光景にもまた元ネタがありそうに見えたけど、あれも有馬温泉にあるのかね?

そんなところにも出没する弁天様。もはや、何でもありに見えるけど、うまく脱出できてよかったね。矢三郎。と思った。

「有頂天家族2」第5話

第5話「続・大文字納涼船合戦」

前作のあの時から、1年が過ぎたということなのか。タヌキたちの大文字見物もますますパワーアップしたみたいで。この作品は、全体的にそうなんだけれど、前作よりも2になってからのほうが、ファンタジー度がまして、いろいろ凄くなっているような気がする。

矢一郎兄さんと玉瀾はうまくいきそうだけれど、その一方で、二代目と弁天様は強気でやりあっているし、彼等カップルからいろいろ目が離せない。弁天様に勝てる二代目ってすごいなあ、と素直に感心するよ。

前言撤回するけど、「ロンドンでお会いしたときから、気に入らなかったんだ」という台詞が入ったあたりで、この二人は初対面じゃないのね、という事実に気づいた。二人の馴れ初めは、別のところでもう行われていたのか。ロンドンで、どんなふうに出会ったのか、どんなふうに過ごしていたのか、気になるけど、隠してあるところが、なんかポイントですね。と思った。