星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「藍より青し」第十二話「接吻」

本日の見所♪ ガクラン姿の薫様!! なんてかわいいんだ〜。ステキステキ〜! と、ちょっと大喜びでございました。狂っちゃいましたね。

Aパートの小学生の繭と高校生の薫が初めて出会うシーンは、素直に泣かせてもらいました。
忙しい両親にかまってもらえない子どもの寂しさというのは、誰にでもわかりやすい話じゃないだろうか。大きなぬいぐるみだけプレゼントされて、喜んだのもつかの間、「いい子だからこれで我慢してね」と言われるのはやっぱり辛いから。

ぬいぐるみを抱えて走り去る女の子を、たまたま見かけた薫くんが慰めてあげるという構図は、彼自身の境遇を思えば、なおのこと切ない。
何故、あんなパーティ会場に高校生の薫くんがたった一人で参加していたのか? という事実を考えると。

突然、ぬいぐるみを使って子どもに話しかける薫くんには、あまりに唐突だったので「恥ずかしくないのか?」と思っちゃいましたが、それでも「ぼくの両親はね、もういないんだよ。遠いところへ行ってしまったんだ」とウサギの振りをして語りかける薫くんの描写にはさすがに涙ものでした。殴られている薫くんの回想シーンがそれに重なる演出は見事でしたね。

一方で、続くBパートでは「今日の料理は、今、食べ頃のキスです」という料理番組に動揺しちゃう葵ちゃんには笑いながらも深く共感。
挨拶代わりとは言え、繭と薫がキスしたという事実に、葵ちゃんが傷ついているのは間違いないから。
ただ、それでも薫に「謝らなくていいんです」と許しちゃう葵ちゃんは立派だし、あまりにも健気だ。本当に、いい子だなあ。

個人的にはラストシーンにちょっとだけ不満。すごくきれいだったし、名場面だと思うけど、だけど、そういうことを葵ちゃんに言わせちゃダメだよ、薫くん。
男なら、彼女の気持ちぐらい察してあげなさい。
「何? 何をして欲しいの? なんでもしてあげるよ」と聞き返す薫くんはちょっと間が抜けてて、そこだけちょっとマイナスでした。