第3話「コレが敵を一撃で倒す男の手だ!」
なるほど。恵はもともと「男の中の男」になりたいと思っていたし、そんな男にあこがれていた。
彼女の理想とする「男」と、彼女の周囲に現れる現実の「男」たちの姿を通して、この作品は「男らしさとは何か?」を問う作品にもなっているんだな。少年マンガらしいテーマだし、この作者らしいといえばそうかも。
「男なんかみんな虫だ」「害虫だ」から来る連想イメージには笑わせてもらいました。蜘蛛型の源造が恵を襲って、糸をはいてグルグル巻きにして繭を作って針で刺して中に入り、ドタバタしたあげく、出てきたときにはこうなっちゃうんだ〜と、ヤクザ映画の看板に変化するのは面白かった。そして、それを想像していた二人は、映画館の観客として涙ながらに看板を見上げているんですね。
こういうマンガ的な演出は原作から来ているんだろうけど、ほとんど不自然さがなく、テンポよく物語が進むのが気持ちいい。ギャグがきいてて実に面白いし。
虫だの芋だの言われ続けた情けない男たちでも、「恵さんを守るために」それぞれ、「やるときはやる」姿を見せる。かなわない敵に向かっていき、ズタボロになりつつも彼女だけは守る。そんな姿に恵の方もちょっとドキドキ・・という展開は、まあ、基本といえば基本だけど、なかなか感動的だよね。
いい話でした♪