星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

イ・シミョン監督「ロスト・メモリーズ」

29.イ・シミョン監督「ロスト・メモリーズ」(韓国/日本・01)

非常に面白かった♪ 韓国版の「男たちの挽歌」かな。(^^)

伊藤博文が暗殺されることなく歴史が進み、朝鮮半島が日本の統治下に置かれたまま2009年を迎えたというパラレルな世界が舞台の近未来SFアクション。

ソウルが日本の第3の都市として栄えているんだけど、その中で朝鮮独立運動の活動家と警察との間で抗争が起きている。で、主人公は、警察官で朝鮮系の日本人。父親も警察官だったんだけど朝鮮人で、その世界では裏切り者として同僚に殺されたという過去を持っている。

「朝鮮なんて国はもうないんだよ!」「いつまでそんな時代錯誤なことを言っている!」「俺はお前を朝鮮人なんて思ったことは一度もないよ」
・・みたいな会話は繰り広げられているわ、さりげなく日本人の差別意識はちらつくわで、すごく興味深かったです。

当然ながら、ここではどう見ても悪人なのは日本人。こういう映画は、愛国心の強い人が見たら、内容が内容だけに猛反発を食らいそうでドキドキしますね。実際、ネットでの評判もひどいものだけど。(^^);

でも、スローで見せるガンアクションは見応えがあって大迫力だったし(それこそ香港映画っぽいんだけど、それだけ香港映画が世界に与えた影響が強いということかな?)、裏切り者の息子としていじめられる主人公の苦悩が美味しいし、日本人の親友との確執も楽しいし、すごく楽しめました♪ もう大喜び♪

難を言えば、みんな日本人という設定だから、韓国の役者も無理矢理日本語をしゃべっているんだけど、どう譲っても片言の日本語にしかなっていないので、聞き取りづらいこと。場面によっては苦笑してしまう。一生懸命しゃべっているのはわかるんだけど、やっぱ無理がありました。

それをのぞけば、十二分に面白かったです。日本が悪く言われたぐらいで怒らない人にオススメです。(^^);

http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=870