第36話「永遠のフォウ」
第37話「ダカールの日」
フォウの再登場は、本放送で見たときも、「唐突だなあ」という印象だったが、さらに死に方もえらくあっけなくて、ちょっと途方に暮れた。もう少し、感動できるかと思っていたんだけど・・・。
何故か、キリマンジャロの基地に都合よくジェリドがいるから、彼が出てきたときには思わず笑ってしまったのだけれど、フォウを殺したのって、ジェリドだったんだね。いつもの富野パターンで、間にフォウが入って死ぬんだけれど、これでジェリドを責める気になれないのは、この間のマウアーの死の方が、個人的にショックが強かったせいかもしれない。
私的には、フォウよりもマウアーの方が思い入れが強い分だけ気の毒だと思ってしまうし、なんだかいいようにカミーユにあしらわれている、不遇なジェリドの方が、よほどかわいそうに思える。
しかし、どう見てもそこでアムロとクワトロ大尉が「同じことの繰り返しか」と話しているのは、会話として唐突で、なんだか変。どういう文脈でそう言う流れになるのか? しかも、そのあと、いきなりクワトロ大尉が何かを決意して、ダカールでの演説になるんだけど、そこにどういう心境の変化があったのか、物語を見ているだけではちっとも伝わらない。
「Zは壊れている作品」だと言われる理由の方がよくわかる。最初の方はきちんと作ってあったと思ったのに、やっぱり、宇宙にあがってからの展開はどこか無理があるなあ、と感じる。
物語を終息に向かわせるために、今までの伏線をまとめて整理にかかったようにしか見えない。展開が早すぎて、ものすごく無理があるから、もったいないという印象しか残らない。
さて、このあと、どうやって、カミーユたちが宇宙に戻るのか? あと、ロザミィは、一体、どうやって登場するんだったのか、すっかり忘れているので、またじっくりと見ていきたいと思います。