星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「山へ行く シリーズここではない★どこか1」 萩尾望都

コミック31.「山へ行く シリーズここではない★どこか1」 萩尾望都 小学館FSコミックス

SFづいた勢いで、久しぶりに再読。萩尾望都は日常SFを描かせても、非常に上手いなあ、と感心する。再読して気づいたことと言えば、この世界って、全部つながっているのだろうか? と言うことぐらいで、ドッペルゲンガーの話にも後の編集者の五十嵐さんが出てくることを今頃確認した。この話は、過去なのか?

あと、この本に対する他人の感想をざざっと読んでみて、あまりに多くの人がラストに収録されている「柳の木」を大絶賛しているのに、ちょっとびびった。いや、私、「柳の木」って、まあ、いい話かな〜程度には思うし、漫画のこまわりも独特だとは思うんだが、こういう実験的なのって手塚先生もよくやっていたし、萩尾先生は「メッシュ」の時にもやっていたから、今更すごいとはそんなに思わないんだけど。これのどこで泣けって? 母の愛に感動しろと言うの? 親が、ここまでずーっと子供を見つめていたら、むしろ、気持ち悪くない? やだよ。と思っちゃって、どうにも苦手。悪いとは思わないが、「絶対にオススメです!」などとは、とても言えないよ。

「くろいひつじ」ばっかり、つい読み返してしまう私は、異端なのかな〜?

どの短篇に引っかかるかで、精神分析も出来そうな気がするけど、いろんな作品が載っていて、素直に面白いです。

山へ行く (flowers comicsシリーズここではない・どこか 1)

山へ行く (flowers comicsシリーズここではない・どこか 1)