コミック32.「スフィンクス シリーズここではない★どこか2」 萩尾望都 小学館FSコミックス
こちらも久しぶりに再読。改めて読んでみて、スフィンクスに描かれた母親のイメージに感心する。オイディプスの話と、貴婦人までのメッセージの物語が、どうつながるのか、興味があるんだけど、描いてくれるのかな?
「青いドア」に描かれた「人の縁というのは、業なんだよ」というセリフが、オイディプスの物語や、「世界の終わりにたった1人で」につながっていくのだろうかと、いろいろ考えてしまったんだけど・・・。
この物語の登場人物が、みんな何かしらの縁でつながるのかな? と、そんな気もする。
改めて読み直しても、ラストに描かれた「世界の終わりにたった1人で」が秀逸。親の世代、その上の世代から続いてくる、縁のドラマ。「若い子はいいねえ。苦労してないから。私らの若い頃は、苦労ばかりした」という年寄りの愚痴は、聞き飽きるほど聞いたセリフだけれど、確かに親の世代の若い頃の物語というのは、あんまり想像できるものでもない。人それぞれにどんなドラマを持っているのだろうか? その一面をかいま見たようで、非常に面白かった。
スフィンクス (flowers comicsシリーズここではない・どこか 2)
- 作者: 萩尾望都
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/12/10
- メディア: コミック
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