映画1.平尾隆之監督 「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」(日本・2013)
「自分勝手な願いは、呪いになる。他人を思った願いは、力になる」
・・・なんか、ちょっと気持ちがすさみかけていたので、このセリフで少しだけ心が洗われました。
原作は絵本らしいんですが、よく知りません。もちろん未読です。
お話としては、良くも悪くもなかったというか、まあ、ファミリー向けとして、こんなものかな・・・と。空を飛んだり、魔法を使ったり、子ども向けのサービスが随所に仕掛けられているのに、観客席に子どもが一人もいないのが、なんだか悲しいなあ。と感じました。もったいないよね。
もう少しお話が整理されていれば、もっとわかりやすくなったのになあ。とは感じました。なんだかバタバタと物語が進むので、結局、何が原因で何がどうなったのか、見ていても、ろくろく理解できずに終わってしまったので。
あと、異世界が現実世界に混じり込んでくる設定は、そう言う風に描きたかったのはわかるとしても、町の中がこれだけ混乱していれば、少なからず、人死にが出ているんじゃないかという気がするし、それでなくても、中華街で、ヨヨが魔法を使って子どもを助けたとき、トラックの方は魔法で前がつぶれちゃったわけだから、子どもさえ助かれば、運転手が死んでもいいのかよ? ケガぐらいしているかも知れないぞ? 的なつっこみはいれたくなりました。物語は、その辺の描写を意図的に避けたようですけど・・・。
それでいて、飼っていたネコもどきが、死にかけたときは大騒ぎするわけだから、生死の問題を描きたいのか、描きたくないのか、その割りには、思いの外、簡単に生き返ったりするから、なんだかなあ。という感じです。ここで、みんなで「よかったね」と言いあうのも、それこそ、偽善的で嫌いだし。
部分的にそう言うつっこみは入れたくなったものの、全体的には、まあ、悪くないんじゃないの? という、そんな感じですね。