星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「巌窟王」第1話

第1話「旅の終わりに僕らは出会う」

原作小説は、全巻既読。読んだら、アニメ版を見返してみたくなったので、視聴は二度目。前の時には原作の知識なしで見たんだけれど、今度は、画面を見たとたんに、「ああ、あのシーンね」というのがわかる。小説で苦労して読んだ部分が、画面の切り替えでとんとんと先に進んでいくので、テンポが速く、展開も早い。このまとめ方はすごいな、と思うけど、悪い感じはしないね。

キャラクターも若干印象が違うな、と思ったのがフランツで、もっと思慮深くて、上品なイメージだったんだけれど、こんなにセリフが多いとは思わなかった。

公開処刑を見るエピソードは原作にもあるけど、原作とは若干、意味合いが違う。自分だけ助からないとわかったときの人間の醜さを表したという点で、原作の方が深みがあった。アニメだと、賭けの対象にしかなってないし、伯爵が意地悪なだけで、アルベールが気の毒。

伯爵がかつて恋をしたときの話が印象に残った。メルセデスのことか~と、今ならわかるので。

そこかしこに、原作との違いを見ることが出来るけど、それはそれで違いを探すのも面白い。画面もきれいで見応えがあるし、前に見たときの記憶はほどよく飛んでいるので、初めて見る作品みたいだ。続きもすごく楽しみです。