第20話「さよなら、ユージェニー」
こうしてみると、原作でのメインヒロインはヴァランティーヌだったのに対して、アニメでのメインヒロインはユージェニーなんだなあ。と思った。
原作だと伯爵の思い入れはマクシミリアンの方だったし、マクシミリアンの思い人であるヴァランティーヌの描写にえらく力を入れていた印象だったけど、アニメではヴァランティーヌなんか最初の方にちょっと出てきただけで、そんなにヒロインという感じはしない。
アニメは原作をきちんと整理して、伯爵とアルベールの物語としてまとめてあるし、あくまで復讐の物語として容赦なく描いているから、原作ほどぐだぐだにぶれたりしていないんだと思う。その分だけ非常に厳しい物語になっている。
原作だと置き手紙を遺して、さっさと自分で出て行ったユージェニーだったけど、アニメ版ではそんな力強さはなく、父親に無理矢理結婚させられそうになるかわいそうな女の子としての描写が強くなっている。その分だけ、颯爽と現れて、彼女を連れ出すアルベールが光って見えた。かっこいいよ~。