星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「神の子どもたちはみな踊る」  村上春樹

読書16.「神の子どもたちはみな踊る」  村上春樹 新潮文庫

阪神大震災を題材にした6つの短編集。まあ、そこそこ面白いかな? でも、まあ、ちょっと不思議な話程度というか、普通だよねえ。などと、侮りながら、読んでいたら、5作目の「かえるくん、東京を救う」の破壊力に圧倒された。ナニコレ? 私はいったい、何を読んだんだ? という、なんかほかの作品とは明らかに何か、異彩を放って、違うすごい作品だった。

「片桐がアパートの部屋に戻ると、巨大な蛙が待っていた」この出だしからして、なんか趣が違う。蛙?? 何?? と思っているうちに、ぐいぐい読まされて、ラストシーンでは、片桐さんと一緒に、かえるくんを思って、切ない気持ちにさせられましたよ。「アンナ・カレーニナ」と「白夜」を読みたくなりました。いい作品でした。