星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「ジャン・クリストフ」第2巻 ロマン・ロラン

読書1.「ジャン・クリストフ」第2巻 ロマン・ロラン 岩波文庫

自分の主義主張を正しいと信じて、周囲に言いふらし、みんなを機嫌悪くさせて、どんどん追い詰められていくクリストフの姿が、あまりに痛すぎて、少しは周りの空気読めよ、お前・・・とこちらは、心配しているというのに、小説は、「それでも彼はやめなかった」と、続けるから、ああああっと思って、じれったいというか、もうやめてくれ~的な。

そんなことをして、主人公がどんどん嫌われていき、ついには居場所さえ失っていく物語を、ずいぶん、長い時間をかけて読まされて、疲れた。ただ、それによって、わかったことは、それでもクリストフのことが好きだという人は、数は少ないけど、やっぱり一定数はいるということだし、どんな人間がそんな彼を愛したか、ということを描写している人間観察の部分が面白かった。