星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「おーい!竜馬」第22、23巻 小山ゆう

28.「おーい!竜馬」第23巻 原作:武田鉄矢 漫画:小山ゆう 小学館ヤングサンデーコミックス 評価★★★★
27.「おーい!竜馬」第22巻 原作:武田鉄矢 漫画:小山ゆう 小学館ヤングサンデーコミックス 評価★★★★

終わっちゃいました。つくづく残念なのは、竜馬が死ぬと終わっちゃうので、歴史のその先を読めないことですね。大政奉還で殺されちゃうから明治以後の話が読めない。その先も知りたいんだけど・・。

「昨日の敵(エネミー)、明日は友(フレンド)」とばかりに、竜馬はあっさり新選組を許し、後藤象二郎を許しているけど、物語として読むと、少々無理があるような気もする。あれだけ悔しい想いをしてきたはずなのに、そんなにあっさりと気持ちを切り替えることが出来るものなのか? 彼らに殺されたはずの友への恨みはどこへ消えたんだ? という疑問も出てくるので・・。

それだけ竜馬が包容力のあった人なんだよ・・と言われても、ちょっと複雑な気分だ。どこかに無理がかかっているような気もする。
とは言え、少なくとも竜馬が後藤象二郎と手を組んだという事実は残っているみたいだから、そのときの本人の想いはそれこそ推測するしかないんだけど・・。

どこかで恨みの連鎖を断ち切らなければ、戦いは終わらない。それを実行に移すのは、相当勇気が要ることだったと思うんだけど、それをやり遂げた彼の心境をもっと掘り下げて欲しかったような気もする。

ところで、22巻のラストでは竜馬は越前福井藩に行くんだけど、登場人物たちが福井の方言でしゃべっているので、地元出身者としてはなんだか気恥ずかしい限り。(^^);
「ほやけど、おれはやるざ!」
「なんやの? 教えてんでの」
とか書いてあるんで・・。まじめなシーンで笑ってしまう。
しかし、「やっぱりお前は知らんのなやぁ」は「知らんのやなぁ」でないと、おかしいと思うんだが、そういうつっこみもまた楽しいかも?
(ついでに「おれ」を「うら」にしてあるともっと効果的かと思うが、そこまでやると意味不明になるだろうか?)

この作品は、ずっとそうやって各地の方言を描いてきているんで、土佐や長崎や長州や京都、薩摩なんかに住んでいる人には、そういう言葉を楽しむという魅力もあったのかもしれないなあ・・と、最後になって思いました。
竜馬たちの土佐弁は、どこまで本当だったのかねえ?(^^);