星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「菜の花の沖」第6巻 司馬遼太郎

小説・一般4.「菜の花の沖」第6巻 司馬遼太郎 文春文庫

5巻目を読むのに1ヶ月以上もかかったことを思えば、6巻目を2週間足らずで読み切ったことは我ながらやっぱりすごい。

要するに、それだけこの6巻目は面白かったということだわ。私にしては、珍しく夢中になって読み進めたかもしれない。(逆に言えば、その前の5巻目がいかに退屈だったか・・・という話にもなるんだけど)

物語は、ゴローニン事件の後、リコルドが嘉兵衛と出会い、いかにしてゴローニン少佐を救うべきか奔走する展開へとはいる。ゴローニン少佐の生死もわからないから、なんとかそれを知りたいとやりとりするんだけど、言葉もなかなか通じないままで、上手く意思の疎通が出来ないもどかしさが緊張感を生むし、それでも両人がなんとか彼を救出するべく、協力しあうようになる姿は、やっぱ感動的だ。

しかし、こういう話を読むと、語学を勉強することの必要性をしみじみと感じますね。「風雲児たち」もそうなんだけど、基本的には「鎖国体制」という閉じた社会から、なんとか外の世界に目を向けようとした人々の物語として通じるものがあるので・・・。

「日本人は、結局、内弁慶に過ぎない」という話は、結構当たっているのかも知れないなあ・・・と思いました。

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