星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「ブラックジャック21」第7話

第7話「百億円 命の約束」

うーん・・・。今回のテーマは、「賄賂」だったみたいなんだけど、どうしても気になるのは、一応、普通の社会人であり、きちんとした大人という設定のはずの蟻谷氏が、ピノコみたいな子どもに向かって「ああいうところで働いている人はね、少しばかりお金を余分に渡すと、いろいろ味方になってくれることもあるんだよ」と、真顔で説明していた点かな。

そりゃまあ、確かにそれはその通りで、大人社会にはいろんな裏があるんだと子どもに教えることは大切かも知れないけど、それって、ちゃんとした大人が子どもに面と向かって、丁寧に説明することじゃないような気がする。要するに、「賄賂の使い方」について・・・という話でしょ。(−−);

それを気にしていたら、この作品自体成立しなくなるんじゃないの? というムキもあるんじゃないかと思いますが、それはつまり、「BJ先生というのは、そもそも裏社会の人間であって、まっとうな生き方をしている人ではないんですよ」という原作の大前提があるからこそ、その前提に則る限り、彼は世間的には悪いことでも平気でやる人間だと、読者の方もわかっていてそのつもりで読めるんですよ。賄賂を使うのはよくないことだとわかった上で、人を助けるために使うお金の価値というのがどんなものなのかわかる仕組みです。

この場合、アニメ版が中途半端に見えるのは、BJ先生を変にいい人とか善人として描いているからこそ、失敗したんだと思う。その矛盾が蟻谷氏とのやりとりで露骨に出ちゃったなあ・・・という感じがします。こりゃまずいでしょ。

今回は、手塚キャラが大量にゲスト出演していたので、それを見るのは結構楽しかったです。

とりあえず、この調子だとローゼンバーグ氏は、BJ先生の味方になってくれたみたいだし、今後の展開に関係してくるかどうかは謎ですが、先生は行く先々で敵と味方を色々作っているみたいですね。

次回はいよいよ、ドクターキリコが登場ですか。期待半分、不安半分ですが、どうなるかな? 次回を待ちます・・・。