小説・一般33.「原発の闇を暴く」 広瀬隆・明石昇二郎 集英社新書
良書。とかく原発推進派御用学者のいい加減な発言にイライラしていたところなので、誰と誰がどんな発言をして、その後側にどんな組織がいるのか、きちんと検証して教えてくれたのが嬉しかった。
とかく、原発みたいな複雑な配管を大量に抱え込んだ建物が、地震に耐えられるわけがない。その耐震基準まで「大丈夫大丈夫」という適当な安全審査で素通りしてしまっている事実が恐ろしい。日本みたいな地震国に、原発みたいな危なっかしい建物を建てられる場所なんか、最初からなかったんじゃないのか?
こんな巨大な事故を起こしてもなお、人々に対して「大丈夫大丈夫」を繰り返している連中は、ただの犯罪者だし、人殺しだと思うよ。まだ見て見ぬふりをして、「想定外」の一言で逃げ切ろうとしているのが許せない。
そういうこちらのもやもやした気分をきっぱりとした言葉で、その手の犯罪者たちを手厳しく批判し、断罪してくれたので、読んでいて非常に気持ちよかった。
- 作者: 広瀬隆,明石昇二郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/07/15
- メディア: 新書
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【参考】もんじゅ事故…原子炉内部を取材:報道発ドキュメンタリー宣言 TVasahi 2011年6月18日
もんじゅの内部が見られるので、興味のある人は見てみてください。こんな複雑な配管が並べられていて、巨大地震に耐えられると思うか? ちょっとでも壊れたら、作業員と付近の住民がどれだけの被害を被るのか、もうわかったはずです。
http://www.dailymotion.com/video/xjdwm7_yyyyyy-yyyyyyyy_tech
【参考】広瀬隆さんの警鐘 2011年6月30日報道