星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「ゲド戦記」第2巻 こわれた腕環 アーシュラ・K・ル=グウィン 

読書2.「ゲド戦記」第2巻 こわれた腕環 アーシュラ・K・ル=グウィン 岩波少年文庫

古い因習に囚われた少女が、そこから解放されるまでの物語で、ラストのカタルシスは素晴らしかったが、とにかく、ゲドが出てくるまでの時間が長い。物語が半ばすぎるまで、全然登場してこなくて、ずっと長く少女の置かれた状況の説明に終始していた感じ。早く出てこないかなあ。と、じれったく思いながら読んだけど、出てきたら、あとは一気だったので、それはそれで良かったのかもしれない。

「ゲド戦記」第1巻 影との戦い アーシュラ・K・ル=グウィン

読書1.「ゲド戦記」第1巻 影との戦い アーシュラ・K・ル=グウィン 岩波少年文庫

劇場アニメ版は未見。タイトルは有名だけど、初めて読みました。これは素晴らしかった。アースシーの作り込まれた世界観に感心します。本当にこういう世界があるみたいだ。ゲドの若さゆえの傲慢さも、それによる過ちも、追われ、追い続けた影との戦いも、読み応えがあって、面白かったです。さすが名作と呼ばれるだけのことはある。と、感心しました。

「エチュード春一番」第三曲 幻想組曲[狼] 荻原規子

読書32.「エチュード春一番」第三曲 幻想組曲[狼] 荻原規子 角川文庫

作者の趣味なのか、角川の意向なのかはわからないんだけど、いきなり歴史物になっちゃって、しかも、源平の時代だと私の興味の範囲の外で、読みづらくて仕方がなかった。

タイムスリップしてまでこの時代をやる必要があったのか、最初から、この時代の物語として、勾玉シリーズみたいに歴史ファンタジーとして読んだほうがまだ面白かったような気もしたんだけど。

未来から来た主人公が、過去の少女の体の中に入っちゃうのは、イメージとして気持ち悪くて、あんまりいい印象を持てなかった。しかも、出られなくなるのは、かなり怖い。

「エチュード春一番」第二曲 三日月のボレロ 荻原規子

読書31.「エチュード春一番」第二曲 三日月のボレロ 荻原規子 角川文庫

最終的にモノトーン男子が現実化して、モノクロが消えるのかな? と、なんとなく思った。モノクロもかわいいけど、モノトーン男子ってかっこいいよね。いつか人間になるのなら、そうなって欲しいと思う。

「エチュード春一番」第一曲 小犬のプレリュード 荻原規子

読書30.「エチュード春一番」第一曲 小犬のプレリュード 荻原規子 角川文庫

パピヨンがかわいい。飼ったことないけど、この犬、いいな。と思った。モノクロという名前もいい。

「ナルニア国物語」第7巻 C・S・ルイス 

読書29.「ナルニア国物語」第7巻 C・S・ルイス 角川文庫

前巻では、世界の始まりを見たんだけど、今度は、世界の終わりを見せてきた。世界の作られていく様子も面白かったが、それがどんどん消えていく描写もなかなかすごかったと思う。

神の偽物を名乗るものが現れるなど、キリスト教世界ではありがちな話だったのかもしれないし、その時、世界は滅びを迎える。というのが、なんか宗教っぽい。

最後に明かされたアスランの正体も含めて、この物語は、聖書を子供向けのファンタジーとして翻案したものなのかもしれないなあ。と、なんとなく思った。

「ナルニア国物語」第6巻 C・S・ルイス

読書28.「ナルニア国物語」第6巻 C・S・ルイス 角川文庫

アスランが新世界を構築するその過程を見れて、楽しかった。アスランの歌につれて、世界がどんどん生まれてきて、木が育ち、山や谷が作られていく。その場に居合わせた子どもたちの感動が伝わってくる。

ロンドンから持ち込んだ街灯の柱が、街灯の木に育っていく。金貨や銀貨から、金や銀の枝が育っていくのは面白い。

いろんな誘惑が少年を襲うけど、やっちゃいけないこと、やってしまったことへの後悔などが綴られて、良い教訓物語になっているような気がする。