星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「風光る」第13巻 渡辺多恵子

■「風光る」第13巻 渡辺多恵子 小学館フラワーコミックス

この作品で示されている「人の生き方」は、ものすごく厳しい。
個人的に一番痛かったのが沖田先生が主人公の少女に言うセリフ。

「あなたに関心を抱く人は、いつでもあなたの敵になりうるのだと心得なさい」

この作者が、実感として言っている言葉なんだろうなあ・・としみじみ思ったので。
私の同人誌に興味を持ってくれた人、私のサイトに来てくれている人、アクセスの数字があがったと単純に喜んでいる場合じゃなくて、彼らは私にとっての「敵」かもしれないのだ。勝手な意訳だけど、そのぐらいの心構えでいろ! と言うことなんだろうなあ。

ダメな文章、ダメなマンガを書いたとたんに、手厳しく攻撃してくる。ファンというのは、そもそもそういう存在なのだ。

「己の力量をわきまえて、それを認めた上で、それでもあなたがこの道で生きていきたいと思うのなら、あなたがなすべきは戦うことじゃない」「戦わないための努力です」(←ちなみにかなり意訳が入っています)

「敵に対したら、先に抜かない事、先に仕掛けない事。それがあなたには最大の武器になる」「そしてその身軽さと速さで、誰の真似でもない女子一流の剣法を見つけなさい」(←これはそのまんま)

自分自身にぐさぐさとくる言葉が、いっぱい連なっておりました。
私って何も考えずに、思いつくまま、掲示板につらつらと書き込んでいたけど、相手がみんな優しくていい人で、物わかりよく、私を助けてくれるなど、そんなことがあるわけがないのだ。

全部、敵だと思え! そして、敵に対して先に抜くな! そういうことなんだよ。
特に私はものすごく打たれ弱いんだから。その自分の力量を知るべきなんだ。
とまあ、そういう意味で、ものすごく勉強になるマンガでした。やれやれ・・・。