21.「あらしのよるに」 作:木村裕一 絵:あべ弘士 講談社 評価★★★★
有名な絵本シリーズだから、前から興味があったけど、たまたま行きつけの本屋が改装して児童書のコーナーが増えたので、のぞいてみたら売ってました。
印象としては、舞台劇だなあ・・と。(^^);
実際、舞台にもなっているらしい。狭い空間での二人芝居という感じで。
嵐の夜。暗闇の中、狭い小屋でたまたま雨宿りをしたのは、ヤギとオオカミ。で、お互いがお互いに相手の正体に気づかない。
ヤギが大好物のオオカミ。それとは気づかないヤギ。二人で「おなかが空きましたね」「ああ、食べたいなあ」という微妙な会話を繰り返すから、読んでいる方がハラハラものですよ。子供でなくても、ドキドキしちゃいます。
「ブラックジャック」に追いつ追われつの刑事と犯人が、隣同士の部屋で病人として世話になり、会話をする物語があったけど、あれに近いよね。登場人物たちは相手の正体を知らないけど、読者の方は知っているから微妙な会話が面白い。こういう構成の作品は、他にもいろいろありそうな気がします。
すごいところで、「2巻に続く」みたいに終わっているから、これは続きを買わないとなあ。もちろん、この本だけで完結しても、それはそれでまとまっているんですが・・・。しかし、気になる。このあと、どうなったんだろう??
教訓としては、顔の見えない相手には、ご用心・・・ということでしょうか? いろいろと、深いです。(^^);
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