星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「クラバート」上巻 プロイスラー

1.「クラバート」上巻 オトフリート・プロイスラー 偕成社文庫 評価★★★

年末から読んでいたのだけど、ようやく上巻を読み終わった。今年の1冊目。
児童文学の名作とほめている人が多い割に、自分的には今ひとつ。
上巻だけだと、まだまだ物語はこれから・・・なのかな?

主人公が夢の中で見たカラスに導かれ、水車場で魔法修行を始める過程を描いているが、「死」のにおいが濃厚に漂うどちらかと言えば、怖い作品・・・という印象を持った。

特に「死の臼」と呼ばれるひき臼に骨のようなものが砕かれているのを見つけた主人公だけど、一晩たつとすべて忘れてしまうという描写があるのは怖い。
夢の中でどこへ逃げても水車場に戻ってきて、途中に出会う動物がみんな片目というのは、かなり気持ち悪いイメージだ。(水車場の親方が片目なんですね)

しかし、上巻ラストでようやくヒロインらしき少女も登場してきたし、彼女の果たす役割に期待したいところです。
ことさらに前半に悪夢のような世界を描いたのだから、後半には救いが欲しいところだけど・・・。どうだろう??

千と千尋の神隠し」の元ネタだと言われているが、異界に召還された主人公がそこで働くことになる過程はちょっと似ているかな? アニメ化もされているので、あるいはアニメの方が元ネタなのかも知れないけど・・・。

<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4037261103/seiseikai-22/ref=nosim" target="_blank" class="ausgangsoft">クラバート</a>