コミック59.「失踪日記」 吾妻ひでお イースト・プレス
自分の辛かっただろう体験をギャグマンガにして笑い飛ばせるところがすごいなあ・・・と思います。４頭身のキャラクターがかわいいので、悲惨な体験も楽しく読めるし・・・。
一番面白かったのは、やっぱりホームレス体験談ですかね。ホームレスの人たちの生活ぶりってなんとなく興味があるじゃないですか。どうやって生活しているのかな？ って。自分もいつかそうなるかも知れない・・・という、なんか他人事じゃないような予感もあるし・・・。（←をい）
こういうのは、ある程度、生活の知恵がないと、乗り越えられないんじゃないかという気もします。なんだかいろいろ工夫して、寒さをしのいでみたり、その日の食事を調達してみたり（特にラーメンを作ったり、そうめんをゆでたりするのは、確かに火がいるから難しそうだ）なんか、参考になります。（参考にしてどうする？）
あと、アル中病棟のリアルさも面白かった。患者たちが病棟でどうやって生活しているか・・・という部分が妙に生々しい。ベッドに縛り付けられている描写など、リアルな絵で描いたらかなり怖くなってしまいそうだけど、マンガ絵だから気楽に読めるんじゃないかという気がします。
精神病についても、他人事とは思えない迫力がありました。特に、子どもが怖い・・・という描写は妙に説得力があります。確かに、あれは怖そうだ。（＞＜）；
こういう生々しいテーマを気楽に読むのには、こういう軽い感覚のマンガ絵の方が向いているんだなあ・・・と、改めて思いました。
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