第20話「おおあらしの夜」
やっぱ、フォルゴーレ号から移民船への移動は、「となりのトトロ」の世界から「火垂るの墓」の世界へ移動したぐらい、印象に差があるなあ、と思った。まあ、それだけいろんな船が世界の海を走っていたと思えばいいと言うか、「移民船なんかよりも絶対に俺たちの船の方がいいぜ」と言っていたロッキーたちの言葉が正しかったと言うことなのか。
それだけ、移民船ってぼろぼろ・・・。今にも沈みそうな船に大勢の移民たちが乗り込んでいる・・・という厳しい描写が描かれる。嵐の夜をみんなで歌を歌いながら、乗り越えたという部分も、その辺がリアルだなあ、という感じがした。
その点では、フォルゴーレ号は、本当に金持ち向けの船だったんだなあって改めて思う。あの船だと、安定感があって、あんまり沈みそうなイメージがないんだよね。そういえば、乗っていた人たちもそんな感じで、どこか優雅だったんだ。
あえて、そういう貧富の差を浮き彫りにする演出をやったんだろうか? という感じもするが、たぶん原作のイメージに近いのは、やっぱりこの移民船の方なんだろうなあ、とちらっと思った。