星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「玄奘西域記」第2巻 諏訪緑

コミック106.「玄奘西域記」第2巻 諏訪緑 小学館PFコミックス

「どんなに尊い教えでも、時が経てば歪む」

「自分のしていることは、何の役にも立たない虚しい生。焼け石に水。砂漠に落ちる一滴の水。
わしはいつか、そういう風に考えぬようになっていた。

水はいつか、石を穿つかも知れぬ。それが最初の一滴でも、時が経てばそこにオアシスができ、木々が茂り、実を結び、旅人ののどを潤すようになるかも知れぬ。

いや、最初の一滴ではないのだ。遠い昔から、あまたの人が、受け継ぎ受け継ぎ、してきたことなのだ」

・・・慈悲の心だけが人を動かす。改めて読むと、また胸を打つなあ、と思って、抜き書きしてみました。テーマの部分が、手塚治虫の「ブッダ」に通じるし。

この兄さんが死んだのは、もっと先の話かと思っていたんだけれど、2巻目ラストでもう死ぬんですね。あと、プラジュニャーカラのキャラが懐かしかった。そういえばいたなあ、程度の記憶だったけど。いろいろ深くて面白い。続きも楽しみです。

玄奘西域記 2―Oasis Road綺談 (プチフラワーコミックス)

玄奘西域記 2―Oasis Road綺談 (プチフラワーコミックス)