映画14.ダグ・リーマン監督「オール・ユー・ニード・イズ・キル」 (アメリカ・2014)
原作は日本のライトノベルらしいのだけれど、未読です。しかし、言われてみれば、日本ではやりの時間ループものには違いない。それをハリウッドで実写映画にするなんて、どうなんだろう? と言う気にもなるんだけれど、これが見事なまでに完成度の高いSF映画になってて、ちょっとびっくりですよ。
どんなダメ人間でも、失敗を繰り返せば、強くなれる!! というのを実証して見せたようなもので、役割的には「まどマギ」のほむらちゃんを思い出した。最初、おどおどしていた少女でも、時を繰り返すうちに変わっていくようなもので、この映画の場合、主人公は、思いっきり情けないダメ男で、そのダメっぷりに、最初のうちはあきれるというか、むしろ、感心するぐらいで。それがだんだん、強さをもったいい男に変貌していくからすばらしい。
どれだけの時を繰り返したのかわからない。その繰り返しを映画で見せていく手法もうまかったし、何度やり直してもうまくいかず、敵に翻弄されつつ、これでもかこれでもかと、次の戦いの方法を考えていく。
どうなるんだろう? とずっと気にしながら、画面に見入って、たどり着いたラストシーンに感動しました。これはいい映画だった。おすすめです。